「いのち」を考えさせてくれたマンガ3タイトル

どんなに優秀な人でも、どんなに経験豊富な人でも、「死」だけは体験したことがありません。されど、生きとし生けるものすべてに訪れるのです。文明が生まれ、発展し、戦争が起こり、経済がし成長している中でも、人類は「死」と向き合い続けてきたのだと思います。

そして、僕たちが「死」を知れるのは他者の「死」のみです。他者の「死」を自分にとっての生きた体験とするのです。つまり僕達は、擬似的な体験でしか「死」を知れないのです。「死」の恐怖から逃げず、真剣に向き合うことでしか、学べないのです。

 

疑似体験を重ねて死に対する免疫をやしなう

でも、身近な人の「死」は悲しいですし、恐ろしいです。経験としては貴重なのかもしれませんが、経験したくはありません。だからこそ、本や映画を通して疑似体験し、僕たちは「死」についての耐性を整えていくのです。

ここでは、僕が学生時代に読んで良かったと思えるマンガのタイトルを3つ紹介します。全年齢対象のマンガですので、ぜひ手にとってみてください。

 

1.るろうに剣心

主人公は、幕末に数多くの人を斬ったサムライです。が、明治時代の幕開けとともに人を殺めないことを誓い、逆刃の刀を腰に流浪人として戦います。人斬り時代の過去を背負い、罪を償う方法をさがすストーリーから、「いのち」に対する考え方を学べると思います。

 

生きようとする意志は何よりも強い

主人公が師匠から授けられたセリフがとても印象に残りました。生への執着が、「死」をもっとも遠ざけてくれるのです。そして、人を強くしてくれるのです。人を守る決意をした主人公ですが、過去の罪の意識から自分の命を軽んじていました。師匠は弟子に対し、人を守る強さは「生きる意志にある」と伝えたのです。

「いのち」は自分だけのものではなかったのです。自分を大切にしてくれている人、帰りを待っている人のためにもあるのだと気が付きました。『旅から生きて帰って「ただいま」と言えること。 』は、るろうに剣心の教えを体現していると思いました。殺すことはもちろんですが、死を選ぶのも罪なのかもしれませんね。

 

2.北斗の拳

有名な格闘マンガですが、愛と哀しみの物語です。主人公のケンシロウは常に実力ではライバルより劣っていました。そのため何度もピンチになりますが、最後にはライバルを倒します。パワーの原動力が哀しみなのです。

 

ライバルたちの悲しみを背負い強くなるケンシロウ

ライバルたちには、壮絶な過去があります。愛する人を失った哀しみから逃げ、暴れてしまっているのです。一方で、ケンシロウはライバルたちの哀しみを受け止め、パワーに変えます。まさに「いのち」を背負って戦うのです。

現実を厳しく見つめ、受け止めるのがケンシロウのスタンスなのですね。過去記事『「死」が「生」を教えてくれる〜大学生が「死」について本気出して考えてみた』で紹介しましたが、「死」を受け入れることが「生」を輝かせるとあります。ライバルの哀しみを自分の胸に刻むことで、ライバルの「生」を輝かせていると考えると、ケンシロウの生き様はよりカッコよく思えますね。

3.ワンピース

名シーンや名台詞の多い人気マンガですね。麦わら帽子をかぶったルフィが船長を務める海賊団のアドベンチャー物語です。船員がもつ過去はどれも悲しみに包まれておりますが、苦しみを乗り越えた強さが光ります。

 

人が死ぬときは、人に忘れられたとき

“死”に対する価値観を大きく変えられたセリフでした。僕の解釈では、人に忘れられなければ死なないと考えています。つまり、誰かの”死”を受け止め、心に留めることで、死者が生き続けられるのです。”死”から目を背けてしまえば、ホントの意味での死を迎えてしまうのだと思います。

実は「いのち」は永遠なのだと思いました。逆説的ですが、死後になって初めて永遠のいのちを手にするのです。死者の「いのち」を燃やし続けるのは生きている者たちにしかできません。ワンピースで、生きている者たちの役割について考えさせられました。

 

 

哀しい過去を受け止め乗り越えるキャラクターたち

振り返ってみますと、僕が読んだ3タイトルは、どれも悲しい過去を乗り越えて強くなっていくストーリーだと思いました。「いのち」につなげると、”死”の哀しみを受け止め、忘れずに生きていくことが大切なのだと思いました。

大好きなマンガから「いのち」を考えてみましょう

僕の胸に響いたマンガがたまたま「るろうに剣心」、「北斗の拳」、「ワンピース」だったわけです。人それぞれ、感情移入がしやすいタイトルが違うと思います。楽しみながら、人生について考えることのできる、自分に合ったタイトルをみつけてみてはいかがでしょうか。