なんとなく10年続いた団体がぶち当たる壁

仕組みはイマイチ。ノウハウも未熟。それでも活動の面白さや継続への責任感から、団体設立10年を超える場合があります。見かけは上出来ですが、中身はボロボロ。このままではいけないと思った後輩たちは決意します。
 

一念発起して、団体を生まれ変わらせよう。

 

団体が設立から10年続いてきたことは素晴らしいと思います。では、一体どんな事態に直面したのでしょうか。これから団体を担う若者に、是非とも考えてもらいたいテーマです。

 

設立時のツケを回収するのは未来のメンバー

スタート時は情熱があり、あまりルールや仕組みを作らなくても、コミットメントの最大化で乗り切ることができます。ゼロからのスタートであるからこそ、アクセル全開で突っ走るエネルギーが魅力的に映ります。
 

さらに周囲から頼られ、活動に楽しさがあれば、活動理念の継承が不十分でも大丈夫です。周りからの信頼は、活動のしやすさにつながり、メンバー集めにもつながるので、団体は存続しやすいのです。
 

周囲に頼られているからこそ、「一体自分たちは何だろうか」という問いも無理に答える必要はありません。周りの責任に押し付けてしまえるからです。実に恵まれていますね。
 

しかし10年くらい経つと、設立当初の熱も冷めてきます。また、活動の理念を掘り下げるのも、組織運営の仕組みづくりも、メンバー集めも、何となくやってきたツケにより、ほころびが大きくなってきます。。
 

すると、今まで荒波でも乗り越えられた船が、うまく進まなくなってきます。力技と気合で乗り越えられた波が超えられなくなってしまうのです。それはなぜなのでしょうか。以下の3つの理由を考えてみました。

 

羅針盤が狂っている:活動理念が掘り下げられていない

海には目印がほとんどありません。そのため、方位磁石である羅針盤と海図が必要です。しかし、その羅針盤が狂ってしまっていたらどうなってしまうでしょうか。船は陸がどこかも分からず、彷徨うしかなくなってしまいます。
 

これは、何となく10年続けてきた団体でいえば、活動理念を掘り下げてこなかったことと同じだと思います。
 

活動理念は、組織で大切にする考え方や価値観です。よくわからないまま進んでいけば、組織の羅針盤はどんどん狂っていきます。すると、何かを決めるにしても基準は曖昧になりますし、そもそもどこへ向かって行けばイイのかもわからなくなってしまうのです。
 

また、活動理念を大きくバンッと掲げていたとしても、メンバーひとりひとりが理解できなければ意味がありません。みんなが同じ方向を目指し走るためには、活動理念をしっかりと掘り下げて理解することが必要なのです。
 

世の中の誰にせよ、どの組織にせよ、自分たちが何をしているかはわかっています。100%誰でもです。どうやるかをわかっている人もいます。それは、差別化する価値提案とか、固有プロセスとか、独自のセールスポイントと呼ばれるかもしれません。でも、「なぜやっているのか」がわかっている人や組織は、非常に少ないのです。

サイモン シネック: 優れたリーダーはどうやって行動を促すかサイモン シネック: 優れたリーダーはどうやって行動を促すかサイモン シネック: 優れたリーダーはどうやって行動を促すか

 

 

 

つまり、「なぜ私たちの団体は存在しているのか」というレベルまで掘り下げる必用があるわけです。そして、組織の方向性や価値観がわかっていれば、メンバーはそれに向かって頑張れます。
 

なぜやるのかという、存在理由がわかっていれば、組織として取り組むべき仕事がクリアになるからです。活動理念、すなわち「なぜ?」は、組織の羅針盤となり、組織が向かうべき方向を示す大切な役割を果たします。
 

船員が仕事を知らない:組織の仕組みがガタガタ

船ではひとりひとりに仕事が与えられます。監視役から操舵役、給仕役や整備員など、船が無事に航海を果たすための役割があります。ひとりひとりが、責任をきちんと果たすことで、安心で安全な航海ができるのです。
 

当然、船乗り以外の組織でも大切な考え方になります。ある程度仕組みがないと、個人の能力によって組織のパワーが上下してしまうからです。それでは、チームを組んで活動する意味がなくなってしまいます。
 

少人数で、やる気があるときであれば特に必要はないかもしれません。全員が、どんなことでもコミットすれば上手く回っていくこともあります。ですが、10年くらい経つと、規模も大きくなり、かつてのようには行かなくなってしまいます。
 

これは悲しいことに、OB・OGにはギャップとして映ってしまいます。「後輩はまだまだ頑張りが甘い」と思われてしまうのです。しかし、現実は立ち上げ時からの仕組みの脆さが原因であり、OB・OGにも責任があるのです。
 

仕組みづくりにはある程度の知識や経験が必要となります。「その世代がやりたいようにやる」という仕組みでは、ほぼ間違いなく崩れていきます。
 

今まで続いてこれた理由と、これからは通用しないことが分からず10年続いてきた組織では、越えられない壁となってしまうのです。
 

適した乗組員を乗せていない:団体に適したメンバー像がわかっていない

船の乗組員も、ある程度の適正があります。船酔いしやすい人はあまり適していません。また、泳げない人も微妙です。能力だけでなく、船長や他の乗組員と上手くやれそうにない人も乗せるわけにはいかないでしょう。航海も、昔は命がけだったのですから。
 

実は、何となく団体を続け、いろんな人を受け入れてしまうのは、船酔いしやすい人や泳げない人を乗せてしまっているかもしれないのです。また、みんなと気が合わない人と一緒に海に出てしまっている可能性もあるのです。
 

もちろん、上に挙げたのはあくまでも一例なので、必ずではありません。が、組織に適したメンバー像は知っておくべきです。いろんな人がいてもイイというのであれば、いろんな人がどのように組み込まれるべきかも考えるべきだと思います。
 

例えば、団体内でよく起こる温度差はなぜ起こるのでしょうか。意見のぶつかりあいだけならいいですが、そもそものやる気に差がある場合、メンバー選びの時点で失敗だった可能性があります。
 

「まずはやる気を出させるにはどうすればいいか」考えるのは、組織としてマイナスになるのではないでしょうか。もともとやる気があって、団体に受け入れていれば、そんな労力は不要なのです。
 

また、理想の団体像がわかっていれば、理想の個人像も描けるはずです。団体は、個人の集まりだからです。100%マッチすることは難しいですが、不適切かどうかを判断する材料にはなるでしょう。
 

何となく基準を設けずにメンバーを受け入れるのは、そもそも団体の理想像がないのかもしれません。それではな、荒波を超えることは難しいでしょう。

10年続く学生団体のつくりかた| 学生団体へのススメ10年続く学生団体のつくりかた| 学生団体へのススメ10年続く学生団体のつくりかた| 学生団体へのススメ
 

 

 

 

今回、この素晴らしい記事を読んで影響を受け、ブログを書き始めました。どれも充実していれば、確かに10年続く学生団体を実現できるでしょう。しかしながら、すでに10年経過している団体が今から取り組むには厳しい部分が多々あるように思えます。
 

次は、これを乗り越えるべく方法について考えてみるべきですね。