エグゼクティブ秘書を2ヶ月務めて分かったリーダーシップの重要性

社長室勤務を初めて、2ヶ月が経過しました。2ヶ月前には見えることがなかった景色が見え、また、自分自身のあるべき姿が見えました。その最も大きなことが、「リーダーシップの重要性」だったのです。

 

上司をサポートするはずの秘書が、なぜリーダーシップなのか。今日は秘書に求められるリーダーシップについて自分自身の経験と『エグゼクティブ秘書が教える一流の仕事術 ボスを支える20のミッション』を混じえて紹介します。

 

エグゼクティブ秘書が鍛えるべき3つの能力

さて、それでは、この「人」をサポートする仕事に就く人の究極の目的は何でしょうか?

それは、「すべてのミッションを“ポッシブル(可能)”にする」ということです。

エグゼクティブ秘書が教える一流の仕事術 ボスを支える20のミッション

 

サポートというと、表には立たず、手足となって働く。そんなイメージを持っていました。でもそれだけでは、単に上司の仕事の処理を担うで終わってしまいます。それだったら、わざわざ秘書という役目を設定しなくても、部下に任せればOKです。

 

しかしながら秘書は、指示がなくともパフォーマンスを発揮しなければなりません。先ヨミをして、時には主導権を発揮し、問題解決をする。つまり秘書には、リーダーシップが求められているのです。もう少し言うならば、裏方としてのリーダーシップでしょう。

 

リーダーシップとはいっても、上に立って指示命令を飛ばす役ではありません。今回は、3つの能力に焦点を当て、みていきます。

 

1. 先ヨミ力「言われたときには、もうできています!」

上司から仕事をお願いされたとき、すでに仕上がっていたら素晴らしいですよね。テニスで言う、リターンエースです。でも、そこまでレベルは簡単ではありません。なので、今回の切り口はリターンエースではないです。

 

最初にお願いされた仕事に対して、もうひとひねり考える。そして、未来を想像し、付加価値を付けられる、がポイントになります。つまり、上司のサーブを1度返し、もう1度打ち返した時に、「もうできています!やりました!」と言えることが重要ですよね。

 

たとえば、「去年の売上実績を顧客の属性別にまとめておいて!」と言われたとします。このまま仕事に取り組んで、付加価値を付けるのはよほどの能力者でしょう。だから僕はまず、「恐れ入りますが、○○の目的で、ということでよろしいでしょうか。」と確認をします。

 

重要な仕事であり、間違っていれば指摘してくれるでしょう。合っていても、さらに詳しい意図を聴ける可能性があります。どんな仕事にも、目的を理解することは、先ヨミ力を発揮する上で非常に重要になります。

 

目的を把握したら、期限を設定し、やるべきことをアクションベースで細分化していきます。この、行動の細分化にも先ヨミ力が必要です。ミッションを果たすためには、どのようなステップを踏めばいいのか、をイメージできなければならないからです。

 

もし、ミッションだけであれば成果物のフォーマットをどうするでしょうか。「エクセルで作ればいいのだろうか」「グラフはいるのだろうか」「数値はどこまで詳しく書くべきなのか」これらの結論が出せなくなってしまいます。

 

もし目的を確認したときに、「営業チャネルを分析して、マーケティング戦略の参考にしたいんだ」といわれれば、重要なのは顧客種別と売上高の分布です。「株主総会の発表資料に載せたいんだ」と言われれば、一昨年度のフォーマットと照らし合わせる必要が出てきます。

 

つまり、先ヨミ力を勘を頼りにしてはいけないのです。ミッションと目的とをすりあわせ、自分なりにストーリーを組み立てるという、考える力を使います。いきなり高得点を取るのは難しいですが、地道に努力を重ねれば必ず身につけられるスキルです。

 

2. イニシアチブ力「困ったときに助けるのではなく、転ばぬ先の杖となる」

イニシアチブ力とはすなわち、主導権を発揮することです。秘書という裏方がイニシアチブを発揮していいのでしょうか。そんな疑問の声が上がるとか思います。なので、まずは秘書が発揮すべきイニシアチブ力について考えてみます。

 

たとえば僕が、どうしてもスケジュール管理が苦手な上司の補佐役になったとします。スケジュールの苦手な人は、大きく次の3つに分類できるでしょう。①そもそも管理する気がない。②スケジュール帳には書いてあるけど忘れてしまう。③優先順位をコントロールできない。

 

①については、全部自分がサポートすればいいのですが、②、③はそこまでやる必要はありませんし、過度なサポートにイヤな想いをしてしまう人もいるでしょう。

 

だから、②、③の上司が困ったときに手を差し伸べるのではなく、自分から主体性を発揮して働きかけることが重要です。リマインドメールを送ったり、スケジュールに登録する時、優先順位をA,B,Cで分類するなどの提案を自分からします。

 

つまり、役割分担をするわけです。求めてはこないけれども、必要だと感じたサポートについて、イニシアチブを発揮して自分から動くのです。これならば、表舞台にたたずにイニシアチブを発揮することができますよね。

 

3. 問題解決力「上司の代わりにたくさんの力を集める」

困難にぶち会ったとき、必ずしも上司がすべて解決できるわけではありません。ときには、チーム全体が結束し、パフォーマンスを発揮する必要が出てきます。

 

しかし、優れたブレインが優れたスピーカーであるとは限りません。つまり、上司が考える人として優秀でも、伝える人として優れていないことも往々にしてあるわけです。

 

また、中には部下に対して下手に出られず、助けを求めることができない上司もいます。プライドが邪魔してしまい、身動きがとれなくなってしまうわけです。そんなときに、秘書はどのように働きかければよいのでしょうか。

 

たとえば、「1万件の顧客データ流出」という大事件が発生したとします。もちろんこれは、上司と秘書だけではどうにもしようがない問題です。前者で取り組み、解決と次への対策を講じなければなりません。

 

優秀なブレインである上司も、この時ばかりはオーバーヒート寸前。ブレインとしても、もちろんスピーカーとしても機能できません。そんなときには、秘書だからこそできる問題解決策を実行するべきです。

 

助けを求める、のです。エグゼクティブ秘書であれば、社外とのつながりを利用してもいいでしょう。会社の危機であることを素直に伝え、助けて欲しいと、シンプルに伝えるのです。上司の代わりに、です。

 

ピンチであればあるほど、上司は腹をくくり、自分のリソースを割くことに集中してしまうでしょう。だからこそ、第三者的な視点をもち、零細な判断をするのは秘書の役目です。

 

直接的な問題解決には貢献できないかもしれませんが、人を集める、アイディアを募集する、など、間接的な貢献であれば秘書の十八番だとも言えるでしょう。秘書ならではの、問題解決力を発揮すればいいのです。

 

3つのスキルを使い、リーダーシップのある秘書になる。

社長室になるまでは、秘書に必要な仕事は単なるサポートだと思い込んでおりました。しかし、求められる仕事のレベルは想像以上に高かったですね。さらに、リーダーシップが必要だとは、やってみるまでは想像もできませんでした。

 

これから秘書を経験する人、社長室を経験する人に向けて、今回は記事を書いてみました。

 

以下の本は、この記事を書くときにも参考にしたので、ぜひ一読を!