最後の結論は『よし、OK!』ロジカルシンキングでは結論は出せない。

高度経済成長中の日本では、考える必要はありませんでした。言われたことを、キチンとこなす。それさえできれば、『仕事がきでる人』と評価されていました。製造業などでは、早く正確に手を動かせる人が重宝されていたためです。

 

しかし、仕事が機械やコンピュータによって自動化されることで、言われたことだけをこなす人たちの仕事は急激に減りました。そして時代は、考えなければならない仕事が中心となりました。知識労働者会の到来です。

 

知識労働社会では、論理的思考能力(ロジカルシンキング)が非常に重要です。今まで10時間かかっていた仕事を、考えて工夫することで1時間に短縮する。ロジカルシンキングによって、仕事の生産性が10倍にも、20倍にもなるのです。

 

 

ロジカルシンキングでは結論が出せない。

ロジカルシンキングを勉強しよう!と思っても、書店に並ぶノウハウ本は非常に難しく、わかりにくいものが多いですよね。学びたいけど、分かりやすい本が良いという方に、本書『思考・論理・分析―「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践』がオススメです。

 

思考→論理→分析の順で、ロジカルシンキングを簡単な日本語かつ、分かりやすい具体例で紹介しています。

 

思考とは、知識や経験と突き合わせ、同じであるかを比較することである、論理とは、確からしさと距離のバランスである、分析とは、目的をもって情報からメッセージを受信することである、など、言葉の定義から出発し、ノウハウを学ぶことができます。

 

ロジカルシンキングがテーマの本書ですが、本文の最後の方にオモシロイ一節がありました。

 

そしてある時点で「これでよし!」と確信を持って実感できる段階がある。それがwhy so?のゴールである。

 

最後の結論は『あなたのフィーリング』です。

分析では、「だから何?」を繰り返しとうことで、事象を掘り下げていきます。

 

「何故ロジカルシンキングが必要なの?」→「知識労働社会におけるバリュー発掘のため」ではピンときませんよね。

 

「なぜかつてはロジカルシンキングが不要だったの?」→「高度経済成長期の日本は早く正確に、という製造業が中心だったから」

 

「高度経済成長期と現在では何が違うの?」→「自動化やIT化により、人の仕事はロボットが担うようになった。そして、人の仕事は製造業からサービス業(知識労働)にシフトしたから」

 

「なぜ、知識労働ではロジカルシンキングが必要なの?」→「正解のない課題を解決するためには、ロジカルシンキングによって課題を切り分け、戦略を考える必要がある。」

 

…という具合に、「だから何?(Why So?)」を繰り返すことで、課題が浮き彫りになって納得感が増してくるのです。ただ、どこまで掘り下げれば納得できるのかは、人それぞれ違います。

 

考えてきたこと、経験してきたこと、知っていること。ひとそれぞれ、異なるバックグラウンドをもっている以上、「ここまで分かったらOK!」という地点は人によって違うのです。

 

考えても行動に移せない人は、「よし、OK!」のハードルが高い。

「why so?」を繰り返しても、行動に移せないタイプの人は論理的思考能力がないからとは限らないのです。単に「ここまで行ったら行動しよう!」というハードルが高い可能性もあるでしょう。

 

「まずはやってみて、やりながら考えてみよう!」という人はどんどん行動できます。一方で、「ちょっと待て、理解できるまで考えさせて!」という人は、行動まで時間がかかってしまいます。

 

これも、どちらが優れているということはありません。人それぞれの個性によるところがあるからです。ただ、場面によって使い分けられることや、自分がどちらのタイプに属するのかは知っておくとよいでしょう。

 

自分の性質を知っていれば、仕事選びのときの判断基準になります。すでに働いている人であれば、自分の声質を自覚した上で、意識して努力すればいいのです。

 

ちなみに僕はフィーリング派なので、「ロジカルに考えよう!」と意識するようにしています。特にアウトプットする時に「お前何イイたいのかがわからない」と言われることがよくあるのは、そのせいだと思います。

 

なので、場面によってアウトプットの前に考えるよう意識しています。まずは、結論から言おう。言いたいことを3つにまとめよう。など、テクニック的な部分は意識すれば少しずつ出来るようになってくるからです。

 

ロジカルシンキングをベースに、自分の感性も磨くべし。

ロジカルシンキングでは結論が出せませんが、結論に近づくためには非常に有効な手段であることは言うまでもありません。だから、絶対に学ぶべきです。

 

大切なのは、自分の感性も大切にすべきであり、キチンと向き合って磨くべきということでしょう。ロジカルシンキングでは結論が出せないのであれば、伝えるときもロジックだけでも行けないということだからです。

 

ロジックとフィーリングを上手く織り交ぜ、自分なりのアイディアを磨いていく。知識労働社会のバリューの1つです。